2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
この本は、三島由紀夫が人生の終わりに書き残した長編小説、全4巻のうちの第1巻だ。 この話は、松枝清顕と聡子の恋愛が中心であるが、決して美しい恋愛話とは言えない。 美しい点があるとすれば、若くて世間をしらず、利己的な、清顕の命のエネルギーの燃焼…
これはフィクションであり、ノンフィクションの話でもある。 黒い革靴の表面を車のライトが滑り抜けてゆく。 既に日は完全に落ちていて、街灯や信号の光が闇に浮き上がっている。 少し肌寒い。半袖のTシャツで出てきた事を間違っていたとは思わない。昼間は…