脳内百景

3ピースロックバンド"The Highways"のギターボーカル、徳永の脳内。

2020-01-01から1年間の記事一覧

ブログをnoteに移行しました

2020年11月からブログをnoteに移行しました。 記事はそちらで書いていますのでよろければこちらからどうぞ→https://note.com/highways

人間臭い旗を掲げて

最近はもう、いかに人間臭さを自然に残すかが重要だ。 作品も、私生活も。デジタル(という言い方がなんかもう古い気がする)ができる範囲が広くなっていくにつれ、人間だけが出来ることは狭まる気がする反面、浮き彫りになってくる。 僕は比較的昔のアニメ…

本:-豊饒の海-暁の寺

この本は、三島由紀夫が人生の終わりに書き残した長編小説、全4巻のうちの3巻だ。 内容が濃くなってゆくので先に言っておくと、僕は信じている宗教はなく、輪廻転生も信じていない。 今回はこれまで転生してきた主人公を見届けてきた本多が中心となって物語…

本:豊饒の海-奔馬-

この本は、三島由紀夫が人生の終わりに書き残した長編小説、全4巻のうちの第2巻だ。 第2巻は第1巻の18年後が舞台。第1巻で壮絶に若さと命を燃やし、死へ向かった清顕は、第2巻で10代の若者、飯沼勲へ転生する。 当の本人は前世の記憶はなく、その事実に気が…

本:豊饒の海-春の雪-

この本は、三島由紀夫が人生の終わりに書き残した長編小説、全4巻のうちの第1巻だ。 この話は、松枝清顕と聡子の恋愛が中心であるが、決して美しい恋愛話とは言えない。 美しい点があるとすれば、若くて世間をしらず、利己的な、清顕の命のエネルギーの燃焼…

日常短編シリーズ:変わり目

これはフィクションであり、ノンフィクションの話でもある。 黒い革靴の表面を車のライトが滑り抜けてゆく。 既に日は完全に落ちていて、街灯や信号の光が闇に浮き上がっている。 少し肌寒い。半袖のTシャツで出てきた事を間違っていたとは思わない。昼間は…

体験は脳みそのシワに刻まれる

現在の世の中は、音楽だけでなく、映画等も含めてサブスクリプションが当たり前となりつつある。 システムとしては本当に便利で、さほど高くない定額を払えば観たいもの、聴きたいものを短時間で探し出し、おもしろくなければすぐに切り上げることができる。…

映画:ゴジラ対ヘドラ

1971年公開、ゴジラシリーズ第11作目。 当時問題となっていた大気汚染や水質汚染を取り上げたゴジラ作品。 汚染により発生したヘドロの中から生まれた怪獣としてヘドラが描かれる。 ヘドラのデザインは奇妙で不気味。成長により姿が変化する上、飛行形態か…

日常短編シリーズ:隣のあんちゅわん

これはフィクションであり、ノンフィクションの話でもある。 新型ウィルスの感染拡大の影響により、家にいる事が多くなった。 僕がしている仕事は自粛の対象ではないため出勤は以前とさほど変わらずしているが、バンドの練習やライブができないためその分時…

尊敬と崇拝

尊敬と崇拝は全く別物だ。 僕は尊敬の念を抱くことはあるが、崇拝については永劫することはないだろう。 神様のように崇める存在(人間)は僕にとって存在しない。なぜなら心の中に「所詮人間は人間なのだから」という思いが常に存在しているからだ。 これは…

泥だらけの坑夫

いつの間にか前の記事を書いてから時間が空いてしまった。現在、世間は殺伐としていて、鬱屈している。これ以上事態が悪くならない事を願いつつ、自分は気にしすぎずいつもの生活を続けていこう。(もちろん予防はしっかりする) さて、最近の僕と言えば曲作…

人間は多面体

人間は多面体だ。 つまりたくさんの面を持っているということだ。 家族といるとき、恋人いるとき、友達といるとき、職場にいるとき、独りでいるとき。 数え上げればきりがないほど面がある。 この多面体であるということを意識していない人は意外と多いのか…