脳内百景

3ピースロックバンド"The Highways"のギターボーカル、徳永の脳内。

泥だらけの坑夫

いつの間にか前の記事を書いてから時間が空いてしまった。現在、世間は殺伐としていて、鬱屈している。これ以上事態が悪くならない事を願いつつ、自分は気にしすぎずいつもの生活を続けていこう。(もちろん予防はしっかりする)

 

さて、最近の僕と言えば曲作りによく励んでいる。

以前は一月一曲程度が関の山だったが、去年の11月くらいからは月約4曲くらいのペースで曲を創ってきた。意外とやろうと思えばできるもので、ストックが増えてゆくのは満足感がある。

しかしながら自分の中から何か出せば、自分の中から何かが消耗されるのは確かだ。ガソリンを使って車が走るように、燃料が必要なのだ。

創作にとっての燃料は、自分の生活、その全てだ。

 

音楽を聴く事、映画を観る事は当たり前にそうだが、食べたり出かけたり、人と話したり、面倒な仕事をしたりする事も全てが燃料となる。

ただよいものを創るには良質な燃料が不可欠だ。良質な燃料は常に新鮮な体験や感情を求めていなければ手に入らないように思う。

 

今の僕は良質な燃料を求めて土を掘る泥だらけの坑夫のようだ。ただただ過酷なわけではなく、楽しい事が沢山ある労働だが。

その上人間は記憶ができるので、使った燃料も廃棄物になることなく自分の礎としてどっしり残ってくれる。自分の好きな物が増えていって本当にウキウキする。

 

今の自分には想像もできないものが生まれる事を夢見つつ、今日もせっせと土を掘るのだ。

どんなに掘り続けたって足りないくらいなのだから。