脳内百景

3ピースロックバンド"The Highways"のギターボーカル、徳永の脳内。

季節の流れを感じていたい

 

人間は、いや、少なくとも僕は同じような環境や状況が続き過ぎると自分が変化せず、成長していない気がして気分が荒れてくる。それを避けるためには何処かで必ず新しい挑戦を、若しくは新しい要素を生活に取り入れねばならない。別に大きすぎなくてもよい。衣服を買うだけでも、普段行かない場所に行くだけでもよい。ただ、何か新しいものがなければならない。

その点で季節によって気候が変わり、自然が変化して、行事があることは非常に自分にとって適切だし大切だと考えている。

季節を味わう事を愉しみたいと考えている。

 

今なら桜が咲いて、花見に行く事は素晴らしい。桜の花を見る度、綺麗事でなく新しい風が吹いているのを感じる(僕は綺麗事はあまり好きではない)。

街が新しい活気にあふれていて、何かが始まる感じがする。これは暖かい気候のせいだろうか、上京してきたばかりの若人のパワーが街に漏れだすからだろうか、店が用意したセールの力だろうか、どこからか流れてくる希望の空気を鼻から吸い込むからだろうか、深呼吸をしたからだろうか、珈琲を飲んだからだろうか、それとも上記全てが合わさったからだろうか。

全てが合わさったからともいえるし、たった一つの事象によるものだとも言える。ただなんにせよ多くの人がこの季節独特の空気を感じとっているに違いない。

 

夏になれば海に行く。夏休みがある。かんかん照りの日に「暑いですね。」といいながら働いたり、出掛けたりする。

 

秋になれば紅葉を観る。柿を食べる。「寒くなってきましたね。」と挨拶する。どこか切ない気持ちになる。空が高いと感じる。

 

冬になれば一年を振り返る。雪が降れば面倒だと思いながらもウキウキする。初詣に行く。「今年もよろしく!」と挨拶をする。

 

 

世の中上手くできている。季節があるから飽きずになんとか生きられるのかもしれない。

毎日小さな変化を胸に新しい世界を見つめたい。