脳内百景

3ピースロックバンド"The Highways"のギターボーカル、徳永の脳内。

1970〜1980年代への想い

前々からなんとなく気がついていたのだが、僕が好きなものには70年代〜80年代に創られたものが多い。

アニメや映画、音楽に至るまで、気がつけばその辺りの年代に好みの作品が集中しているようだ。それ以前のものや新しいものにも心を打つ作品はもちろんあるのだが、割合が特に多い。

 

非常に個人的な話だが最近映画や特撮に興味があって、詳しい人にゴジラのDVDをいくつか借りていた(既にDVDを借りることは前時代的なのだろうか)のだが、特に気に入ったものは「ゴジラ対メカゴジラ」だった。これは1974年に東宝が製作している。

メカゴジラの登場シーンは非常にカッコよく、ワクワクするので必見だ。炎に包まれたメカゴジラが姿を現したと同時に流れ出す音楽はそれは素晴らしい‥。

まあメカゴジラの話は置いておくにしても、この時また(70年代だ‥)と思ったのだ。

 

 

こうなってくると年代をかなり意識し始めてしまい、ゴジラのような長く続いているシリーズだと作品が70年代に差し掛かってくる時に(70年代がきたぞ‥)とか無駄なことを考えてしまう。

もちろん自分の好きなものを探す時の指標になるといえばそうなのだが、本当は前知識なくして衝撃を受け取って判断することが1番かと思う。まあ今の時代情報がクロスオーバーしすぎてそんなことは不可能に近いが。

 

自分なりに何故その年代が好きなのか考察してみる。

恐らく現代の文化のアイデアの種を蒔く期間が終わり、その枝葉や実が熟れ始めていったのが70年代頃からで、多種多様で実験的な作品が多くなっていったのではないだろうか。特に日本で言えば戦後の復興から近代の日本独自の文化が花開き始めたのがその頃なのかもしれない(あまり歴史に詳しく無いため信憑性は求めないでほしい)。 

基盤はできているがまだ未知のことが沢山あって、失敗もあるけど無限に枝分かれできたのだろう。だから沢山の突拍子も無いアイデアが生まれたり、今でいえば辻褄があっていなくて叩かれてしまうような作品も世に出せた、それが結果的にすごく刺激的で好きなんだと思う。

そしてもう一つ非常に大事な事は創り手の情熱が伝わってくることだと思う。自分たちがワクワクする、感動すると思うもの創り上げたい、誰も見たことが無いものを世の中に発表したい。そんな想いが作品を通して伝わってくる。絶対に忘れてはいけない気持ちだ。

 

 

 ただはっきりと言いたいのは現在も素晴らしい作品は創り続けられているということだ。人間が在る限りそれは続いていくだろうし、続いてほしい。そしてそんな素晴らしいものを創っている人が認められる世の中になって欲しいと願うばかりだ。

自分も作品を創る人間の端くれとして、その誇りと情熱を持ち続けていたいと思うのだ。